安全への挑戦

JR東労組の安全への取り組みの歴史
1993年、相次ぐ触車事故に対して風土改善のたたかい

  1. 1993年3月30日、常磐線水戸駅構内で協力会社社員2人が触車し死亡、1人が重傷を負う事故が発生しました。
  2. 5月19日、東北線鹿島台駅構内上り線で協力会社社員3人が触車し死亡しました。
  3. 7月21日、山手線東京~神田間で東京信号区社員が触車し重態(のちに死亡)と連続した触車事故が発生しました。

触車事故とは?

線路上で作業を行っている作業員が、進入する列車にはねられる事故のことをいう。
通常は見張り員が列車の進入を注意監視し列車が近づいた際には、作業を中止し待避することになっている。

93政策フォーラムで触車事故防止に討論集中!

 政策フォ-ラムではこの年に頻発した触車事故に討論が集中しました。「見張り員がいない中での作業」や「見張り員がいたとしても役割を果たしていない」など多くの意見が出され、触車事故防止のために原因究明とその対策を講じる必要性が訴えられました。
問題の本質は会社・職場の安全風土と、その風土を形づくっている組合員の意識にあります。
職場では「触車防止のために決められている見張り員が、要員がいなくてつけられない」「仕事がまわらず工期が遅れる」という現状に流され、仕事優先の意識と職場風土が蔓延していたのです。
ですから、会社のハード面及び触車防止要領などマニュアルの整備・確立とともに、「仕事優先」「列車を止めるわけにはいかない」という組合員の意識の転換をはかるために、風土に切り込むことの必要性が訴えられました。
このように、JR東労組は「触車事故から学ぶ」と題して、「責任追及から原因究明」を合言葉に、「安全のための労使の徹底した議論」と触車事故防止のために「危険と感じたら」列車を止める勇気を持つことを誓いました。

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