第329回 中日・東京新聞論説委員 加藤 直人氏
ポスト習近平は習近平、厳戒の北京取材報告
今回の政経フォーラムには、中日新聞・東京新聞論説委員 加藤直人氏をお招きし現在の中国情勢について詳細な講演をいただきました。
講演では今年10月に開催された中国共産党大会の特徴点として、習氏続投は規定通りだが後継者をつくらなかったこと、党規約へ「習金平思想」を入れ、建国の父である毛沢東氏、改革開放の鄧小平氏以来の偉大な指導者であると内外に打ち出したこと、これらの布石が、5年後の2022年に、今までの慣例を破って権力を集中させ「終身主席制度」を確立することもあり得ると説明されました。
また、加藤氏は習近平体制でのメディア選別、言論統制を含めた社会管理が進んでいることに警戒感を示すとともに、「中華民族復興の夢」として、今世紀半ばまでに「社会主義近代化強国の建設」を掲げていることについて触れ、今後中国は「世界トップレベルの影響力と軍事力を持って太平洋地域で主導権を握っていく『覇権主義』戦略に変わった」と指摘しました。その上で日本対外外交も「中国脅威論」に振り回されるのではなく、長期的ビジョンで考えていく必要があると締めくくりました。
詳細は「セミナー」に掲載します。
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