JR東労組 | 東日本旅客鉄道労働組合 EAST JAPAN RAILWAY WORKER'S UNION

防災・減災の視点から大川小学校現地踏査行動を行う

  10月20日、JR東労組の防災士15名は宮城県石巻市の大川小学校を訪れました。東日本大震災当時に津波で犠牲になった児童・教員たちが何を感じどう行動したのかを追体験し、災害に強い鉄道と職場づくりのために現地に立ち、命の大切さと自分だったら避難誘導のための判断をどうするのかなどについて学び合いました。

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小学校の前で震災当時の避難状況を想像しながら説明を聞く参加者たち

現地踏査の意義をあいさつする吉川委員長

現地踏査の意義をあいさつする吉川委員長(写真右)

 開催にあたり本部・吉川委員長はあいさつで、「現地に立ち肌で感じることの大切さを実感して、大川小学校で起きた悲劇から教訓をつかみ、災害に強い鉄道と職場づくりに生かすことが重要だ」と述べ、組織人としてまた一人の親として 命をどうやって守るのかを考えようと踏査の意義を語りました。

 

 

献花をする仲間たち

献花をする仲間たち

東京地本・廣川情宣部長が調査した資料をもとに詳しく説明をうけました。

東京地本・廣川情宣部長が調査した資料をもとに詳しく説明をうけました。

 現地では献花・黙祷を捧げた後に、東京地本・廣川情宣部長から震災当日に小学校で起きていた津波避難の現状などを証言なども交えながら詳しく説明していただきました。
 

 

 私たちは、大川小学校で児童74人が津波で犠牲になったことを「なぜ避難しなかったのか?」と捉えがちです。しかし、考えなければならないことは「なぜ避難するまで時間がかかったのか、避難の判断を阻害したものは何か」という視点です。「尊い命を守る」という判断は災害発生時における鉄道にも共通していることです。

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児童たちが避難しようと訴えた学校裏の高台にて。ここに避難できていれば命が助かったかもしれない。

 参加者の感想は、「初めて現地に立ち、当時の児童・教員たちは恐怖の中で避難の判断を迫られただろう。もし自分だったらどうするか考えさせられた」「津波の威力は想像以上だった。想定にとらわれず、地震発生後には海や川に近づかずにとにかく高台に避難することが命を守ることにつながる」「自分が担当する線区にどのような災害が起こりうるのか普段から議論し認識しておくことが重要だ」などが出されました。
 この現地踏査で学んだ教訓を単なる震災の悲劇に止めず、防災士の仲間たちはそれぞれの地方へ持ち帰り、防災・減災の取り組みにつなげることを確認し合いました。  

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